
結論|「悪い」のではなく「向き不向きが分かれやすい」という話
指導の現場でよく聞かれる質問のひとつが、「これって痩せますか?」というものです。
正直に言うと、その質問にはいつも少し困っていたんですよね。
というのも、多くのダイエット法やグッズは、それ自体が「悪いもの」というより、向き不向きが分かれやすいものが多いからです。
この記事では、現場で指導していた頃、実はあまり積極的にすすめていなかったダイエット法・グッズについて、その理由も含めて正直にお伝えしていきます。
誤解のないように先にお伝えしておくと、これは特定の商品や方法を否定する記事ではない、という点。
あくまで「向いている人・向いていない人がいる」という整理として読んでいただけたらうれしいです。
実はあまりすすめていなかったダイエット法
極端な糖質制限
糖質を一気にゼロに近づけるような、極端な制限を私はあまりすすめていませんでした。
短期的には体重が落ちやすい方法ではありますが、糖質と一緒に抜けているのは、実は水分だったりするんですよね。
さらに、長く極端な制限を続けていると、代謝が落ちてしまったり、糖質そのものに強い抵抗感を持ってしまったりするケースも珍しくありませんでした。
実際に、一日800キロカロリーほどまで食事を削っていたお客様がいました。
身長から計算した適正カロリーは1500キロカロリーくらい。
そこまで戻したいのに、なかなか上げられなかったんですよね。
聞いてみると、ほとんどお米を食べない生活。
過去に何度も糖質制限でダイエットしてはリバウンドを繰り返してきた方で、その成功体験が忘れられず、頭では分かっていてもご飯が食べられない状態でした。
低血糖や栄養不足の影響だったと思いますが、いつもピリピリしていて顔色も優れず、会話もかみ合いにくい時期が続いていました。
お米、つまり炭水化物が絶対的に不足しているので、便秘もかなりひどかったです。
少しずつでいいからお米の量を増やしましょうと根気強く伝え続けたものの、なかなか改善が見られず。
そのうちご連絡が途絶えてしまい、指導からフェードアウトする形になってしまいました。
今でも気にかかっているケースです。
極端な糖質制限は、いい面だけじゃない。
糖質は、量とタイミングさえ整えれば、ダイエットの敵ではなく味方になってくれるもの。
そう考えるようになったのも、現場での経験からです。
単品置き換えダイエット
特定の食品だけに置き換える単品系のダイエットも、あまりすすめていなかった方法のひとつです。
一時的に体重は落ちても、栄養バランスが偏りやすく、リバウンドにつながりやすい傾向があります。
朝、何も食べられないという方が本当に多かったです。
朝はコーヒーだけ、あるいはヨーグルトとグラノーラだけ、なんて声もよく聞きました。
こういう単品置き換えで一番のネックになるのが、タンパク質不足。
朝のタンパク質量が絶対的に足りないと、一日を通した食欲が必要以上に強くなってしまうんですよね。
体が「足りない分を補わなきゃ」と本能的に指令を出してしまうから。
置き換えているもの自体でタンパク質と糖質のバランスが取れているなら、置き換え自体に反対はしません。
ただ、バランスが崩れているケースの方が圧倒的に多い印象でした。
楽をしたくて置き換えるにしても、栄養がちゃんと摂れているかどうかは、一度立ち止まって見てほしいところです。
実はあまりすすめていなかったグッズ

着るだけ・巻くだけ系グッズ
着用するだけ、巻くだけで変化が期待できるとされるグッズについては、あくまで生活の中の「補助」として捉えていただくようお伝えしていました。
着用中の姿勢の意識づけなど、副次的なメリットを感じる方がいるのも事実。
ただ、それだけで体型そのものが大きく変わるとは言い切れないというのが、正直なところです。
過度な発汗・サウナスーツ系グッズ
汗をたくさんかけば痩せる、というイメージを持っている方は今でも少なくありません。
ですが、運動後に体重が減っていたとしても、それは主に汗による水分が抜けているだけで、脂肪が減ったわけではないケースがほとんどです。
サウナスーツを着ての運動は、体温調整がうまくいかず体調を崩すリスクもあるため、私はあまりおすすめしていなかったんですよね。
高性能なサウナスーツであっても、それは変わりません。
それでも「試したい」ときの向き合い方

ここまで読んで、「じゃあ何も試さない方がいいの?」と思われたかもしれません。
そんなことはありません。
大切なのは、リスクを理解した上で選ぶこと。
そして、その情報がどこから来ているのかを、一度立ち止まって確認する習慣です。
SNSやインフルエンサーの発信を鵜呑みにしないためのチェックポイントは、以前の記事にまとめています。

現場で見た「遠回りに見えて近道だった」ケース

華やかな方法を試さず、地道な方法を選んだ結果、遠回りに見えて実は一番の近道だった。
そんなケースを、現場では何度も見てきました。
会社の同僚や友人との付き合いが多く、外でアクティブに動くタイプのお客様がいました。
最先端のフィットネスクラブの体験に一緒に行ったり、エステに通ったり。
行動力はあるのに、なかなか結果が出ないという相談でした。
よく話を聞いてみると、その外出そのものが疲れの原因になっていて、回復に時間がかかっていたんです。
ご本人もそこで初めて気づいたようでした。
友人との誘いを少し減らして、自宅で一人で取り組むオンラインパーソナルトレーニングに切り替えてもらったところ、余力が生まれて自主的にウォーキングもするように。
結果的に、一週間トータルの運動量はむしろ増えました。
ストレスなく最先端のものを取り入れられる人は、それでいいと思います。
でも、本質的に自分に合う・合わないがあるので、飾らず自分の心の声に従って取り入れやすいものを選んだ方が、ダイエットが進む場合もあるんですよね。
ウォーキングや家での筋トレって、地味に見えて効果があるのか不安になりがち。
でも案外、それが一番続けられるスタイルだったりします。
まとめ|情報の見極め方が一番の近道
ダイエット法やグッズに「絶対の正解」はありません。
大事なのは、自分に合っているかどうかを、正しい情報をもとに見極めることです。
挫折してしまう人に共通する特徴については、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

体重計の数字だけに振り回されない進捗の測り方は、こちらでまとめています。

プロテインは太るのか、という誤解についても、以前の記事で詳しく解説しました。

流行りに飛びつく前に、一呼吸置いて確認する。
それだけで、遠回りせずに済むダイエットが、きっと増えていくはずです。