
夜中の2時。
布団の中で目が覚めて、そのまま1時間、まんじりともせず天井を見つめている。
理由もなくイライラして、隣で眠っている家族に当たってしまいそうになる自分に、ハッとする。
そんな夜を過ごしたこと、ありませんか?
40代になってから、なんとなく心がざわつく日が増えた、眠りが浅くなった、という声を、指導の現場でもよく耳にしてきました。
結論|サプリは「置き換え」でなく「生活改善の後押し」として考える
可能な範囲で生活習慣を見直すこと、これが大前提だと思っています。
子育てや仕事で変えられない部分があるのは分かるけど、冷静に考えると対処できるところって案外あるんですよね。
「忙しくて時間がない」という人でも、5分10分の時間は案外取れるもの。
まずは先入観を持たず、自分の生活を一度棚卸ししてみてほしい。
お風呂にちゃんと浸かっているか、寝る環境は整っているか、寝る時間が遅くなっていないか、起きた時に水分を取れているか、栄養バランスは取れているか、体が冷えていないか。
整えるべきことは、実はたくさんあります。
どれからやればいいか分からないから、とりあえずサプリ。
それも一つの正解ではあるけれど、サプリだけで様々な不調を改善できると思っていると、正直期待しすぎです。
まずは2〜3ヶ月くらい生活改善を試行錯誤してみて、それでもダメならサプリに頼る、くらいの温度感でちょうどいい。
ただし、生活に支障が出るほど更年期障害やイライラがひどい場合は、まず病院に行くのも選択肢として考えてほしいと思います。
「こんなことで病院に行っていいのかな」と迷う人、多いんですけど、明らかに生活が不調で困っているなら、行っていいんです。
これまで指導してきた中で、サプリを取りすぎていた例もありました。
食事を減らしてカロリーを下げたい人が「サプリでビタミン・ミネラルをバランスよく取っているから大丈夫」と言うことがあったけれど、まずは野菜やお肉など自然な食品から栄養を取らないと、サプリだけで大丈夫というのは、正直疑問が残ります。
あくまで感想の域ですが、サプリ絶対主義というスタンスには、私は疑問を持っています。
結論からお伝えすると、更年期のイライラ・不眠に対して、サプリメントは「これさえ飲めば解決する」という置き換えの手段ではありません。
生活習慣の改善を後押しする一つの選択肢として捉えるのが、現実的な向き合い方だと思います。
サプリメントは医薬品ではないので、そもそも症状を治療する目的で作られたものではないんですよね。
この記事では、なぜ40代からイライラ・不眠が増えるのか、そのホルモンの仕組みと、サプリでよく使われる成分、選ぶときの注意点を整理していきます。
なぜ40代からイライラ・不眠が増えるのか|ホルモンとの関係
40代は、閉経を挟んだ前後10年間にあたる「更年期」に差しかかる時期。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、更年期は加齢に伴うエストロゲンの低下によって、身体的・精神的な症状が現れやすくなる時期として説明されています(注1)。
エストロゲンは自律神経の働きにも関わっているとされ、この分泌が不安定になることで、イライラや気分の落ち込み、寝つきの悪さといった症状につながりやすくなると考えられています。
以前の記事「40代から太りやすくなる本当の理由」でも、更年期ホルモンの全体像について詳しく解説しました。

体重の変化だけでなく、心の状態や睡眠の質にまでホルモンが影響していると分かると、「気合いが足りないから眠れない」わけではないと、少し安心できるのではないでしょうか?
更年期サプリでよく使われる成分を知る

GABA|ストレス・リラックスに関わるとされる成分
更年期向けのサプリメントには、GABA(ギャバ)を配合した商品がよくあるんですよね。
GABAは、ストレスや緊張を和らげ、リラックスに関わる成分として知られており、機能性表示食品としてGABA配合をうたう商品も多く販売されています。
たとえば「ベルタエクリズム」は、更年期世代のストレス・疲労・睡眠に着目し、GABAを配合したサプリメントの一つです。
こうした商品は、あくまで「GABAを配合している」という事実がベースであり、「必ずイライラが収まる」「不眠が治る」といった効果を保証するものではない、という前提を忘れないようにしたいところです。
その他よく配合される成分
GABA以外にも、大豆イソフラボンやチェストベリー、エクオールなど、女性ホルモンの働きに関わるとされる成分が配合された商品も多く見られます。
プロテインとイソフラボンの関係については、以前の記事「ホエイ・ソイ・カゼイン・美容プロテイン徹底比較」でも触れているので、興味のある方はあわせてご覧ください。

サプリに期待できること・期待しすぎない方がいいこと

消費者庁の説明によると、機能性表示食品は国の許可を得るものではなく、事業者が自らの責任で科学的根拠を評価し、消費者庁に届け出る制度です(注2)。
つまり、パッケージに書かれた機能性は、国が効果を保証しているわけではなく、事業者側の責任のもとで表示されているものだということです。
このことを踏まえると、サプリメントに期待していいのは「体質や生活習慣を整えるうえでの後押し」であり、「不眠やイライラそのものを治す薬」ではない、と考えたほうが実態に近いです。
私自身は、サプリメントを否定するつもりはまったくありません。
ただ、症状がつらいほど強く出ている場合は、サプリメントだけに頼らず、婦人科など医療機関に相談することも選択肢に入れてほしいと思っています。
サプリと合わせて見直したい生活習慣
サプリメントの効果を期待する前に、見直しておきたい生活習慣がいくつかあります。
睡眠不足そのものが、食欲や代謝、そしてメンタルに影響することについては、以前の記事「睡眠不足がダイエットの停滞期を招く?40代女性とホルモンの関係」で詳しく取り上げました。

また、ストレスと内臓脂肪の関係についてまとめた「40代の『ストレス太り』は気のせいじゃない?」もあわせて読んでおくと、心と体のつながりが見えてきます。

サプリメントは、こうした生活習慣の土台があってこそ効果を実感しやすくなるもの、と捉えておくのがちょうどいいと思います。
更年期サプリを選ぶときのチェックポイント

サプリメントを選ぶときは、以下の点を確認しておくと安心です。
- 配合成分と分量が明記されているか
- 機能性表示食品など、届け出内容が確認できるか
- 無理なく続けられる価格帯か
- 持病がある場合や通院中の場合、医師や薬剤師に相談したか
「なんとなく良さそう」というイメージだけで選ぶのではなく、成分表示を確認する習慣をつけておくと、後悔しにくくなります。
まとめ|サプリだけに頼らず、生活全体を整える視点を
更年期のイライラ・不眠は、意志や性格の問題ではなく、ホルモンバランスの変化によって起きる、体の自然な反応。
サプリメントはその後押しになり得ますが、あくまで生活習慣の土台があってこそ意味を持つものです。
心の状態が続けるうえでの土台になっているかどうか、一度セルフチェックしてみたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

使用した外部ソース
- (注1) 更年期障害|e-ヘルスネット(厚生労働省)(2026年9月19日閲覧)
- (注2) 栄養や保健機能に関する表示制度とは|消費者庁(2026年9月19日閲覧)