
体重は増えたのに、肌はきれいになった。
そう聞くと、矛盾しているように感じませんか?
でもこれは、指導の現場で実際に何度も見てきた、決して珍しくない現象なんです。
結論|食事を減らしすぎると、体重より先に肌と代謝が犠牲になる
結論からお伝えすると、食事量を減らしすぎるダイエットは、体重が落ちる前に、肌ツヤや代謝のほうが先に犠牲になっていることが多いです。
体重という一つの数字だけを見ていると、この変化にはなかなか気づけません。
この記事では、なぜそんなことが起きるのか、そのメカニズムと、実際に食事量を戻したことで見えてきた変化について紹介していきます。
「若い頃の痩せ方」が通用しなくなる40代のからだ
若い頃、少し食事を控えるだけで2〜3kgすぐに体重が落ちた、という経験がある方は多いのではないでしょうか。
その成功体験が強く残っていると、40代になっても「食べる量を減らせば痩せるはず」という感覚のまま、食事制限を続けてしまいがちです。
ですが、加齢によって筋肉量はすでに自然と低下していく傾向があり、若い頃と同じ食事制限をしても、同じようには結果が出にくくなっています。
それどころか、思うように落ちないことに焦って、さらに食事を減らしてしまうケースも少なくありません。
食事制限を続けるほど代謝が落ちる「負のループ」の構造

ここに、見過ごされがちな「負のループ」があります。
加齢による筋肉量低下で、すでに代謝は落ちやすくなっている。
そこにきつい食事制限が加わると、体を維持するためのエネルギーが不足し、筋肉がさらに分解されて減ってしまう。
筋肉が減れば代謝はもっと落ち、結果がますます出にくくなる。
出なければ、さらに食事を減らす。
この繰り返しが、「頑張っているのに痩せない」という状態を作り出してしまうんですよね。
実例|食事量を戻したら体重は一時増えたのに、肌と気分が変わった

実際に、一日1000キロカロリー以下という自己流の食事制限を続けていたお客様がいました。それだけ頑張っているのに全然結果が出ない、と相談に来られたときの様子が今でも印象に残っています。肌にハリやみずみずしさがなく、少し病的なくらいげっそりしていて、目の下のクマも気になる状態でした。パッと見の印象は実年齢よりもずいぶん上に見えてしまっていて、話を聞いてみるとまだ20代だと知って驚いたほどでした。
まずお伝えしたのは、一日1000キロカロリー以下という食事量は、美容の面でも、毎月の生理周期の面でも、女性にとってリスクが大きいということでした。そこから、適正なカロリーまで食事量を戻していただくことにしました。炭水化物もしっかり摂るようになったことで、体重は一時的に2〜3kg増えてしまったのですが、肌には生気が戻ってきて、本来の年齢らしいハリとみずみずしさを取り戻していきました。その変化に、お客様自身がとても喜んでいたのが印象的でした。
無理な食事制限は、メンタルにも影響します。1000キロカロリー以下だった頃は、「こんなに頑張っているのに結果が出ない」と自分を責めてしまい、気持ちがどんどん落ち込んでいました。でも食事量を増やしてエネルギーが出てくると、気持ちも前向きになり、ダイエットが苦行から少し楽しいものに変わっていったんです。
特に若い世代は、「痩せたい」の先に「綺麗になりたい」という願いがあるからこそ、食事を減らしてしまいがちです。でも痩せた結果、綺麗じゃなくなってしまっては本末転倒ですよね。本来必要な栄養はしっかり摂ったうえで、見た目も心も美しく痩せていくことを、大切にしてほしいなと思います。
体重の一時的な増加に動じないための考え方
食事量を戻すと、一時的に体重が増えることがあります。
これは脂肪が増えたわけではなく、糖質を増やした際に、糖質と一緒に取り込まれる水分量が増えることによる増加であることがほとんどです。
このメカニズムを知らないまま体重計の数字だけを見てしまうと、「やっぱり食べたら太った」と誤解し、また食事を減らしてしまう振り出しに戻りかねません。
体重の数字に振り回されない進捗の測り方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

体重以外の指標を持っておくことが、この負のループから抜け出す助けになります。
今日からできる、食事量を戻す3つのステップ

- ステップ1:極端に減らしている食事のうち、まずは1食だけ量を戻してみる
- ステップ2:体重の増減より、肌の調子や気分の変化に目を向けてみる
- ステップ3:数字が一時的に増えても、1〜2週間は様子を見る
いきなり全部を変える必要はありません。
小さな一歩からで十分です。
まとめ|体重だけを見ていたら気づけなかった変化
体重という数字だけを追いかけていると、その裏側で起きている肌や代謝の変化には、なかなか気づけません。
無理な食事制限をやめることは、後退ではなく、体を立て直すための前向きな選択です。
ストレスと体重の関係が気になる方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

今日の食事、少しだけ「足りているか」という視点で見直してみませんか?